ヴォイニッチ・フォントを紹介した記事 からもリンクは貼っているのですが、改めてそのリンク先の紹介と そのデータの使い方を軽くご紹介します。
以下、『EVA』『V101』『Currier』とうの表現は、ヴォイニッチ・アルファベットを表現・解析するために欧文アルファベットに置き換えるために考案されたもので、それがフォントになったものが存在しています。
ここでは、ほとんどそのフォントを指す表現として使います。
これらのフォントについては ヴォイニッチ・フォント紹介した記事 を参照してください。
また、本文中にテキストエディタ 『EmEditor』『Mery』の名前を頻繁に使いますが、それぞれテキストエディタの固有名詞です。
この2つのテキストエディタについては フォントを自由に選択できるテキストエディタを紹介した記事 も参照してください。
テキストエディタはこの2つで表示確認をしただけで、他のテキストエディタでもOKです。
興味のある方は是非、テキストエディタなどを使って 表示してみてください。
使用頻度や信頼性の高さの順で、やはり フォント『EVA』をを基にしたデータからご紹介します。
Contents
EVA で転写されたテキスト全文が公開されているサイト
使用フォント:EVA Hand 1
Text Editor:EmEditor:○、Mery:○
ヴォイニッチ・フォント『EVA』を紹介した記事はこちら(DL案内も含む)
"The Mysterious Manuscript in The World"
Voynich Manuscript
"The Most Mysterious Manuscript in the World" Voynich Manuscript
転写された方の公式サイト(日本人)のトップページです。
ヴォイニッチ手稿の画像データが一般公開 される前から研究し、転写作業をされたというすごい方です。
Voynich Manuscript Transcription
同サイトの転写データ公開ページ。
この方の転写データは信頼されているようで、色んなところで転写した人としてこの方の名前を目にしました。
閲覧だけなら自由。
ダウンロードする場合、転載する場合などは、サイト管理者様に許可を得る必要があります。
商用利用はダメみたいですが、DL・転載その他はご本人と相談してください。
『EVA』をインストールした環境では ヴォイニッチ・アルファベットとなって表示される設定がされていますが、環境やブラウザによっては表示されません。
ブラウザでは『Google Chrome』と『Fire Fox』では表示できませんでしたが、『Internet Explorer』と『Microsoft Edge』では表示できました。
HTML内の記述法によるもので、ブラウザの良し悪しではないです。
fachys ykal ar ataiin Shol Shory cThres ykos Sholdy
sory cKhar or y kaer chtaiin Shar are cThar cThar dan
syaiir Sheky or ykaiin Shod cThoary cThes daraiin sy
doiin oteey oteos roloty cTh*ar daiin otaiin or okan
dair y chear cThaiin cPhar cFhaiin ydaraiShyü odar O"y Shol cPhoy oydar Sh s cFhoaiin Shodary
yShey Shody okchoy otchol chscThy oschy dain chor kos
daiin Shos cFhol Shody dain os teody
このサイトで公開されているテキストは、記号やコメントが無く、『EVA』で表示すると そのまま ヴォイニッチ手稿の文章が デジタルテキストとして見る事ができます。
(判読不能な文字のみ『 * 』が入っています)
Jorge Stolfi さんのWEBサイト
http://www.ic.unicamp.br/~stolfi/voynich/98-12-28-interln16e6/
TTさんの転写データを元に 独自の工夫がなされたデータが公開されています。
この方はこのサイトのトップページに大学教授と書いていますね。
Download できるデータは4つあります。
の画像の下の方のリンク
シングルファイル:gzep 346kb、pkzi 348kb、
セパレートファイル:tar+gzip 381kb、pkzip 617kb、
と書いてある部分がそうです。
解凍してみると .EVT ファイルで、Windows搭載の イベントビューワーで見るファイルだそうですが、自分の環境(Mouse Computer+Windows10)では 正しく開けません(起動はするがエラーが出て中身が見れない)でした。
テキストエディタの『EmEditor』で開く時に出るアラートで 『バイナリ(アスキー表示)で開く(B)』を選択するとテキストとして開く事ができました。
同じくテキストエディタの『Mery』を選択して開くと すぐに開く事ができました。
Voynich 101 で転写されたデータが公開されているサイト
使用フォント:Voynich 101
Text Editor : EmEditor:○、 Mery:×
ヴォイニッチ・フォント『V101』を紹介した記事はこちら(DL案内も含む)
The Voynich Manuscript
『The Voynich Manuscript』のトップページ。
René Zandbergen さんが管理人のようです。
転写データへのリンクがあるのは このページ。
転写データへのリンクが、ここに網羅されています。
表の下から2番目の
『GC|The v101 transcription file.|v101|Local copy.|…|…|』
となっている『Local copy』とい所が ”Glen Claston さんによる 転写データ”へのリンク。
ご本人は亡くなられていて、公開されているサイトでも、扱いについて触れていないので分からないです…。
このフォント、テキストエディタ『EmEditor』で表示できるのを確認しました。
(『V101』の表示方法は こちらの記事をご覧ください)
(他にも『V101』が使えるソフト・アプリがありましたら教えていただけると嬉しいです)
GitHub
GitHub 内のDLページです。
(V101フォント付きでZIPファイルでダウンロード可能)
緑色のボタン『 Clone or download ▼』をクリック『Download ZIP』をクリックするとダウンロードできます。
フォント『V101』が同梱された テキストファイルが2つ入っています。
両方共 ヴォイニッチ手稿全ての転写データが入っていますが、ヴォイニッチ手稿と同じ所で改行されたものと、改行されていないものに分けられています。
改行されている方は、行始めに
<1r.1> のように、どのページの何行目かが分かるように書かれています。
また、行末には 『-』が入っていて、原本ではそこで改行されている事が分かるようになっています( 引用を参照)。
テキストエディタ内で『V101』で表示すると、<1r.1> も ヴォイニッチ・アルファベットで表示されて、アラビア数字とアルファベットがヴォイニッチ・アルファベットと区別しにくくなるので注意。
※以下の表示は 行頭の<1r.1> は通常文字で、その右は ヴォイニッチ・アルファベットで表示されるよう指定しました。
<1r.1>fa19s.9,hae.ay.Akam.2oe.!oy9.ýscs.9.hoy.2oe89-
<1r.2>soy9.Hay.oy,9.hacy.1kam.2ay.Ais.Kay.Kay.8aN-
<1r.3>s9aIy.2ch9.oy.9ham.+o8.Ko,ay9.Kcs.8ay,am.s9-
<1r.4>8om.okcc9.okcoy.y,oeok9.èAay.8am.oham.oy.ohaN-
<1r.5>saz9.1cay.Kam.Jay.Fam.98ayai29=<1r.6>›.o8ay.Ù.!oe.Go9.o98ay.!?s.Foam.#o8ay9-
<1r.7>9+c9.2o89.oh1o9.ok1oe.1oK9.os,19.8an.1oy.hos-
<1r.8>8am.2os.Foe.2o89.8an.oy.kco8(=
スペースには『 . 』(ピリオド)、
スペースなのか そうではないのか?分かりにくい『間』には 『 , 』(カンマ)が入っているようです。
かすれて判読が不能の文字には 『 * 』(アスタリスク)が入っています。
Currier で転写されたデータ
使用フォント:Voynich Currier Hand A
Text Editor : EmEditor:○、 Mery:○
Currier のダウンロードはこちら。
ヴォイニッチフォント『Currier』を紹介した記事はこちら。
The Voynich Manuscript
また 上で紹介したサイトです。

『The Voynich Manuscript』の中で転写データへリンクが貼られているページ
1)上から2番目の
『C-D|The original transcription…|Currier|>>Link|…|…』
の >>Link というリンクからと
2)上から3番目の
『Vnow|The updated version…|Currier|>>Link|…|…』
の >>Link というリンクから。
00101A VAS92/9FAE/AR/APAM/ZOE/ZOR9/QOR92/9/FOR/ZOE89-
00102A 2OR9/XAR/O/R/9/FAN/ZPAM/ZAR/AR*/QAR/QAR/8AD-
00103A 29AU/ZCF9/OR/9FAM/ZO8/QOAR9/Q*R/8ARAM/29-
00104A $OM/OPCC9/OPCOR/2OEOP9/Q*AR/8AM/OFAM/OE/OFAD-
00105A 2AT/9/SCAR/QAM/WAR/YAM#
00106A 98ARAIZO#00107A */O8AR/*9/ZOE/WO9/O98AR/Z*/2/YOAM/ZO8A29-
00108A *Z9/SO89/OFSO9/OPSOE/SOQ9/O2/S9/8AN/ZOR/FO2-
00109A 8AM/ZO2/YOE/ZO89#
00110A 8AN/*OPCO89#
この『Currier』のデータも、行頭に 行を区別できるよう文字列が入っています。
1)のデータでは、スペースに『 / 』(スラッシュ)、
原本の改行ヵ所に 『 - 』(ハイフン)
かすれて判読が不能の文字には 『 * 』(アスタリスク)、
また、『Currier』の中には無い文字(記号?)も『 * 』(アスタリスク)で表され、
文末と思わしき所に 『 # 』(ハッシュ、シャープ記号)
を置いているようです。
2)のデータでは、スペースが『 . 』ピリオド。
他は(1)と同じ感じです。
コメントも多数入っています。
色々な転写データを抽出できるサイト
VIB - Voynich information browser
のトップページ。
左のメニューから 『 Extractor 』をクリックすると 画像2つ目の 『抽出ページ』になります。
この画面が 転写データを抽出できる画面です。
チェックボックスが沢山あり、以下のような部位を選択できるようになっています。
- 便宜上のカテゴリ分け(植物の部、天文学の部 など)
- 言語(ヴォイニッチ手稿の中では 記述が異なる方言によって大きく分けて2つのグループに分けられるとされています)
- 誰が(どの研究グループが)転写したデータか
- コメント・記号等の有り無しの選択
- どの転写アルファベットを選択するか
上記を選択して一番下の 『START』ボタンを押すと転写データが表示されます。
このサイトでは 基本的に 『EVA』を使ってのデータみたいなので、その点で Gabriel Landini さんが転写されたデータは無いみたいで、『Voynich 101』の選択肢もないです。
『Currier』『Frogguy』の選択肢はあるんですが。
フォント『V101』には 普通の欧文フォントでは表示できない文字が収録されているせいなのでしょうか。
これ、『EVA』で転写されたデータで、『Frogguy』の選択が出来てしまうので、そこってどうなのか?と思ってやってみたら、元が『EVA』を使って転写されたデータが、『Frogguy』のフォントで正しく表示されるよう 文字列変換されていました。
なるほど。
まとめ
転写データの中のピリオドやカンマ、その他の記号は テキストエディタの『検索置換』機能でスペースに一括置き換えするなど、テキストエディタの機能の活かしどころではないかと思いますが、過去の研究者達は、このようなデータをどういう風に解析していたのでしょうか。
というよりも、どのように活用するかは これから研究する人に委ねられているという事ですね。
活用して前に進む事を期待しての無料公開、という事なのでしょう。
自分は…そもそも、解読するような頭脳はありません。
英語すら出来ませんし orz
こういう記事を書く事で…アウトプットする事で、少しずつ理解は深まっていますけど、そんなレベルで解読できるもんじゃぁないですね(苦笑)
世の中の人も 「でたらめ」とか言う人も多いと思いますが、今でこそ内容が分かっているヒエログリフですら、ロゼッタストーンの発見で 初めて解読されたわけですから、それくらい 未知の言語というのは解読が難しいのではないでしょうか。
まして、ヴォイニッチ手稿のように存在が唯一で他に資料が無い未知の言語となると尚更。
若干、というかかなり、自分用のメモみたいな記事になってますが(汗)
きっと 他にも興味を持ってくれる人がいるはず、と思って書きました。