ヴォイニッチ手稿、ヴォイニッチ写本、Voynichi Manuscript、この謎の言語・書物のあらゆる情報をここに集めます。

ヴォイニッチ手稿の間

Stephan Bax 教授の論文

copylight TED Ed

ヴォイニッチ手稿 学術的アプローチ 解読に挑んだ人

ヴォイニッチ手稿の特定された10の単語とその論文、Stephen Bax 教授について

更新日:

Stephen Bax 教授は、2014年に 「ヴォイニッチ手稿の解読に一部成功した」と論文を発表した人です。
発表当時、応用言語学の教授で、ヴォイニッチ手稿は 仕事以外の学問の中で研究しているとの事。
近年、公に認められている『ヴォイニッチ手稿の解読成功』という発表をした中の一人である Stephen Bax 氏について 個人的なメモも兼ねて書いていきます。

スティーブン・バックス教授の論文中に出て来た ヴォイニッチ手稿 以外 の写本 の紹介はこちらへ(写本全ページ閲覧が可能なリンク入りです)

Stephen Bax 教授の名前の読み方・正しい発音(音声有)

日本人は まずココですね(違)。
カタカナで 『ステファン・バックス』と書かれている事が多いですが、
正しくは 『スティーヴン・バックス』だそうです。
音声を再生して発音を聞いてみてください。

 Stephen Bax [ stíːv(ə)n bǽks ]

スティーブンさんと言えばスペルは 『Steven』と思い込んでいたのは内緒です…。

Stephen Bax 教授の大まかなプロフィール

  • 博士号:ケント大学
  • 文学の修士:応用言語学(エジンバラ大学)
  • MIL旧言語学者協会のメンバー(アラビア語専門)
  • アラビア語での最終学位:言語学者
  • PGCE(認定された学位的なモノ)
    (TEFL:外国語としての英語教育)
    (TESL:第2言語としての英語教育)
    → ノース・ウェールズ大学
  • British Academy honours English(ブリティッシュ・アカデミー英語賞?):ケンブリッジ大学

詳しくは  スティーヴン・バックス さんのブログ内のプロフィール をご覧ください。

応用言語学
(おうようげんごがく、英語:applied linguistics)とは、
一般に言語の獲得・ 習得、言語教育を研究対象とする学問のことである。

アラビア語
アフロ・アジア諸語のうち,セム語派(南セム語派)に属する言語。アラビア半島から北アフリカ西岸にかけて使用される。イスラム教とともに大いに広がり,ペルシャ語・トルコ諸語・ウルドゥー語・インドネシア語などに大きな影響を与えた。

翻訳ツールを用いても 正しく訳せないんですが(汗)。
要するに、スティーヴン・バックスさんは現在、言語教育の専門家・教授で、アラビア語の言語学者でもあり、実績や著書も沢山ある
要約するとそういう事ですね。

Stephen Bax 教授がVMの解読に成功した時のニュース記事

Stephen Bax LIVE SCENCE NEWS

上記、全部 他国語のニュースです。
ただ、紙面では 具体的な解読内容はほとんど書いていません。
外国のニュース記事は結構沢山ヒットしましたが。
今、自分がヴォイニッチ手稿の事を調べていても思うんですが、日本ではヴォイニッチ手稿についての情報が、ホントに無いですね。
当時の記事を検索しても、この件では日本語で報じているニュースはどこにもありませんでした。
こんな背景なので、突っ込んで調べている人以外は、正しい情報を知らない人が多いのだと思います。
それに 書いている記事も、どう解読されたのか詳しく書いていないレベルです。

上記のニュースでは唯一 『Live Scienceのニュース』が、
「ヴォイニッチ手稿の10の単語の解読に成功」
とタイトルに書かれていて、全文が解読されたわけではないという事が分かりますが。
「後は 本人の動画を見るなり 論文を読んでねw」って感じでしょうか (´・ω・`)

Stephan Bax 教授の論文の閲覧・動画

公開されている論文

スティーヴン・バックス さんのブログ内で、その論文のPDFファイルが公開されていて、ダウンロードも出来るようになっています(英語のみ)。

 Voynich: the evidence : Stephan Bax

論文の内容は、(英語が出来ないので冒頭しか読んでませんが(汗))、スティーブン・バックス教授曰く、
言語学者として、いわゆる『いたずら説、でっち上げ言語説』は否定できる
「いたずら説として終わらせないで、もっと研究されるべき
「研究している人も、ヨーロッパの言語を中心に研究している研究者が多いが、もっと広範囲の文化の言語も視野に入れて研究して欲しい」
「中世の他の写本にある植物との比較・検証も重要」
という事が書かれていました。
そして、この論文を公開するの目的は、「ヴォイニッチ手稿の解読・解明への 第一歩にして欲しい」という事で、その想いが込められているのを感じました。
また、論文の内容についても断定的ではなく、「暫定であり もっと検証が必要」としている部分も注意として書いていました。

Stephan Bax 教授が特定したという 10の単語

Harley MS1585 F22r F28r

論文中で引用されていた古文書『Harley MS 1585 F22r and F28r』の中で ケンタウルス族のカイロンが Centauria maior という植物を持っている所

この論文は、「スティーブン・バックス教授が『ヴォイニッチ手稿』の全文を解読した」という事ではなく、「10個の単語を特定できた」という内容で、その根拠や説明が書かれています。
色んな言語のスペルを比較しての特定で、詳しくは論文を見てください。
読み方やスペルについては、多言語と照らし合わせて特定したものです。
※(?) の所は 特定できていない文字です

oror = OROR = Juniper(植物名、VM-f15v f16r)
orom = OROM = OROR の変形パターン?
8oaR9 = TAURN = Taurus(おうし座、VM-f68r)
keero8al = KOORATə(?) or KOORATU(?) = Coriander (植物名、VM-f41v)
k98ain9 = KNTəIRN = Centaurea(植物名、VM-f2r)
Ñeain = X(or CH)ə(or u)UR = Chiron(神話の存在:ケンタウルス族の一人、VM-f2r)
koain = KAəUR = hellebore(植物名、VM-f3v)
koain Ñeor = KAəUR CHAr (or XAr) = Nigella Sativa(植物名、VM-f29v)
kee8e9 = KOOTON = Cotton(植物名、VM-f31r)
ksor = KsAR = crocus(植物名、VM-f27r)

※一部(最初の文字列を) ヴォイニッチ・フォント『EVA』で表示していますが、環境によっては表示されず ただの文字列になる可能性があります

スティーブン・バックス教授の論文中に出て来た ヴォイニッチ手稿 以外 の写本 の紹介はこちらへ(写本全ページ閲覧が可能なリンク入りです)

論文と同時に公開された動画

 Voynich - a provisional, partial decoding of the Voynich script

動画の字幕表示と日本語自動翻訳の表示方法はこちらをご覧ください

論文の中では 文字の発音、文字と音の関係に触れている部分が多々出てくるので、この動画ではその表現を音声によって補足していると思われます。

動画の中で ヴォイニッチ・スクリプトを指しながら 「エヴァ」と言っている部分がありますが、ヴォイニッチ・フォントの 『EVA』を使った文字表示を示している部分だと思われます(「ヴォイニッチ手稿の文字の画像ではない」 という意味で)。
『ヴォイニッチ・フォント』については こちらの記事で紹介しています

動画内で紹介されているURL。
『スペシャルサンクス』と言った感じでしょうか。
VMのこの論文を出す前にディスカッションし合ったと思われる研究者のサイトが並んでいます。
3つ目のサイトは、当サイトの ヴォイニッチ・フォントを紹介した記事 、ヴォイニッチ手稿の転写データを紹介した記事 でも紹介しました。

 Voynich ManuscriptYale University Beinecke Rare Book & Manuscript Library

Voynichi Manuscript Voyager|Jason Davies

The Voynich Manuscript |René Zandbergen

Cipher Mysteries|Nick Pelling

Edith Sherwood Ph.D.|Edith Sherwood

 

Stephen Bax 教授の 著書(VM関係ではありません)

まとめ

2014年に発表されたこの論文では、ヴォイニッチ手稿の文章の中で、10の単語を特定して それを英語に訳す事を試みている内容でした。
全文を解読したわけではないです。
それに、数年前の論文なので、世界中から論文に対する意見もあったでしょうし、現在は発表されていないだけで 多少の進展や進んだ考えもあるかも知れません。

Stephen Bax 教授の論文は、前進的・構築的な印象で、暫定的である部分もそう書いてあるし、もっとしっかり研究がなされて欲しいという想いを感じる文章でした。
日本では情報が少なく、「ヴォイニッチ手稿を解読した論文を発表した人」という程度しか分からないですが、今回、翻訳ツールを使いながら冒頭数ページを読んで、やっと ある程度の内容が分かった状態でした。

説得力ある論文だと思いますが、自分は全く違う見解にも興味がありまし、この論文で「この部分は決定なんだ」という先入観念も抱く必要はないと思います。
なので、他の発想を否定しないで ディスカッションできると良いなーと思います。

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